手法
効果を測る前に決めること
測ってから考えると、たいてい足りないものが出てくる。
「効果を測りたい」の前に決める3つ
実施したあとで「効果を測りたい」と言われることがよくあります。しかしその段階では、たいてい手遅れです。比較する相手がいない、開始前の状態が記録されていない、測り方が途中で変わっている。
先に決めておくのは次の3つです。
- 目的と仮説 何が、何に対して、どう効くのか
- やることの定義 誰がやっても同じにできる状態に
- 比べる相手 何と並べれば変化と言えるのか
- 測りはじめる 型を決めてから集める
目的と仮説 — 「何が、何に対して、どう効くのか」を一文にします。「〇〇を行うと、△△の指標が改善するはずである」という形まで書けなければ、まだ設計が足りていません。
やることの定義 — どんな手段で、どのくらいの頻度・期間・方法で行うのか。誰がやっても同じようにできる状態にしておきます。ここが曖昧だと、効果が出ても再現できません。
比べる相手 — 何もしない場合と比べるのか、通常のやり方と比べるのか、別の手段と比べるのか。比較対象がなければ、変化が起きたのか、もともとそうだったのかを区別できません。
測るものの「型」を決める
もう一つ、見落とされやすいのが数値の型です。集めたあとで型が違うと気づくと、分析ができません。
| 型 | 中身 | 例 |
|---|---|---|
| 連続する数値 | そのまま足したり平均を取れる | 得点、時間、回数 |
| 順序のある段階 | 順番はあるが間隔は一定でない | 5段階評価 |
| 分類のラベル | 大小のない区分 | 地域、職種、性別 |
段階評価を単純に平均していいのか、分類ごとに分けて見るべきか。これは集める前に決まっている必要があります。
数値だけでは足りない
定量的なデータと、定性的な声の両方を取ります。
数値は「変わったかどうか」を示しますが、「なぜ変わったのか」「どこが使いにくかったのか」は示しません。使っている場面を一人観察するだけでも、数値からは出てこない気づきが得られます。
嗅覚の調査では、「香りに気づけていない人が約70%」という数値と、「不調を自覚している人は約20%」という数値の差が意味を持ちました。片方だけでは、この構造は見えません。何と何を並べると意味が生まれるかまで、設計に含めます。
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